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要求と取組み

春闘の要求づくりと取組み

①春闘にむけた学習強化の取組

勉強会の実施
1月17日、アエルビルにて全労働の組合員の方を講師招き、労働基準法の学習会を行いました。
組合員17名が参加しました。
道路運送法の学習会は2月25日、組合員15名が参加しアエルビルにて全運輸の方を講師にお願いし、改善告示について学習を行いました。

春闘討論集会の参加
1月24日から25日に宮城一般春闘討論集会が松島町パレス松州で開かれました。
雇用問題など情勢が変化する中で、日交支部の現状からどう有利に闘い成果を得るか、提案型の闘いを学びました。
また、春闘方針が決定され、最低賃金の取組で布間きみよ副委員長を最低賃金審議委員に推薦する運動などの確認がされました。

②要求の集約

働くみんなのアンケート(日交版)の実施
2月6日から8日に実施をしました。
アンケートでは、125名の乗務員が生活実感を「苦しい」と回答。
コメント欄では「累進歩合を廃止」「一律賃率や賃金の見直し」など賃金体系の見直しや「営業収入を増やすことで給料をあげる」など営収増による給料引き上げの要望がありました。
また、無線やタクシーステーションについても意見を募りました。

第3回明番者集会
2月13日から14日に開催しました。
集会では、多くの組合員から、通勤手当や各種手当の支給など、収入を増やす策を会社に講ずるよう求める意見が出されました。
その他に、日輪の誌面による呼びかけ、メールや直接聴取を行いました。
要求書は2月24日の第6回執行委員会で討議し、「定着性とやりがい」「収入の安定と公平性」を基本に集約しました。

指定提出日である2月25日、組合3役で会社に要求書を提出しました。(PDF113KB)
提出時、春闘要求以外の項目について話し合う場を設けるよう要請し、会社も事務折衝を行うことを合意しました。
3月11日、会社から「話し合いで解決を図りたい」と書面で回答がありました。(PDF75KB)

交渉の経過

第1回団体交渉  4月16日
交渉のはじめ、要求項目の主旨説明を行いました。
会社は「市況の冷え込みによる営業収入の落ち込みから労働条件の見直しはむずかしい。
厳しい現状ではあるが話し合いで解決したい」と回答するに留まりました。
組合は無駄な経費を削減し、乗務員に還元するよう求めました。

第2回団体交渉  5月27日
会社は「原資を伴わない話し合いで解決したい」と提示してきました。
組合は賃金見直しを再度求めるとともに、営業収入の確保を継続協議するよう求めました。
会社は「営収の低下と人件費の増加を理由に原資が出せない」と再度回答しました。
組合は、乗務員の功労が評価され、定着性に対し意欲のわくシステムの構築。
また、営業収入の増収に向けた「現場の意見や知恵を活用する取り組みを行うように」と会社に提案しました。
増収に向けた営業推進に関わる小委員会を設けることで交渉は終了しました。

第3回交渉から第5回交渉  6月9日・24日 8月6日
会社は「総営収が下がるなか最賃や有給手当を含めた賃率は上がっている。
厳しい経営状況で賃金見直しはできない」と回答し、「話し合いは尽くしたので春闘を終了したい」と春闘の妥結を求めました。
組合は「教育募集にかかる経費を削減することで原資は引き出せる」と見直しを求めました。
また、公休出勤の平均営収が足切りに達していないことに対しコンプライアンスに沿って対策を講じるよう求めました。
公出手当については春闘妥結のための事務折衝を設け、期間を決めて話し合いをしたい、と会社から提案がありました。

第6回交渉  9月11日
公休手当について、組合が要求した内容で合意に達しました。(PDF101KB)
現在の平均営収を鑑み、足切りを引き下げることで公出時の長時間労働を解消すること。
公出問題はコンプライアンスに近づく内容となりました。

闘いの評価

2009春闘の回答は要求を掲げた全産業を通じ、遅い傾向がありました。
景気や他産別の春闘結果を見ながら春闘が闘われるハイタク業界は一段と遅い春闘となりました。
特に日交支部は宮城一般支部の中で最も遅い春闘となりました。
仙台市内のタクシー会社は賃下げが多いなか、現状維持プラスアルファは一定の成果であり、会社も経費削減を行う中での回答でした。
しかし、2008春闘未妥結時の合意事項は、未妥結を理由に反故になりました。
特に定着性の問題で話し合われた、表彰制度に関しては「労働組合に言われるまでもなく、実施する」と当時の松尾部長が発言をしていましたが、当人が退職していることから「死人に口なし」となり実施されませんでした。

今後の課題

営業収入の低下は著しく、1日1台あたりの収入減は5,000円前後になっています。
営業収入をあげる取り組みと最低賃金の引き上げによる底上げの取り組みをバランスよく進めることが今後の課題です。
また、タクシー特措法による新たな枠組みと就業規則の関係を敏感に察知し、会社に改善を求める俊敏さ持つことも課題になりました。